【書評】『アイ・ウェイウェイ主義』艾未未著、木下哲夫訳 (1/2ページ)

2014.3.9 17:10

 表現の自由を死守する姿勢

 このところ、アイ・ウェイウェイ(艾未未)が話題に事欠かない。本書に続くアイ氏の著作『アイ・ウェイウェイスタイル 現代中国の不良』(牧陽一編著、勉誠出版)も刊行された。映画「アイ・ウェイウェイは謝らない」も昨年暮れから各地で順次公開されている。

 だが、氏をめぐってもっとも話題となったのは、3年前の4月だった。かねて中国政府批判を繰り返したせいか、北京で当局に拘束され、容疑が明らかにされないまま81日間も留置された。この間、ツイッターをはじめ、インターネット上では、支援のメッセージや中国政府への非難などが熱く繰り広げられた。ツイッターの画面は、日本語、英語、中国語が飛び交ったものである。

 本書は、現代美術家で建築家でもある氏の言葉をまとめた一冊。新聞や雑誌のインタビューでの発言、それにツイッターやブログへの自身の書き込みなど、1行から十数行の短い文章を連ねた金言集のような構成だ。拘留時の様子も振り返り、釈放後も続く行動の制限についても、たとえば次のように記される。

「この狂った祖国の正体をもう一度見すえること」

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