カニ缶や明太子も
松坂屋上野店(台東区)も3年前から年2回、賞味期限が近づいた缶詰や割れたせんべいなどの食品を3~7割引きで販売する「理由(わけ)ありセール」を実施。5年前から行っている、お歳暮とお中元の箱詰め商品をばらして割引販売する「解体セール」と合わせ、人気イベントとなっている。
10月に実施された理由ありセールでは、賞味期限が迫ったカニの瓶詰や缶詰、規格外の明太子に人気が集まった。広報担当者は「理由あり商品とはいえ、通常販売の商品とクオリティーは変わらない。しょうゆなどの調味料をまとめ買いされる方も多い」。
スーパーなどでも消費期限や賞味期限が近くなった食品をまとめて販売するコーナーが増えている。
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【用語解説】3分の1ルール
商品の製造日から賞味期限までを3分割し、「メーカー・卸業者が小売店に納入する期限は製造日から3分の1の時点まで」「小売店が消費者に販売する期限は3分の2の時点まで」としたルール。期限を過ぎた食品は卸業者がメーカーに返品し、大半が廃棄されている。こうした廃棄食品の削減は大きな課題となっており、現在、経済産業省や食品流通業界が連携し、ルールの見直しなどを検討している。