中国の大気汚染物質が風に乗って日本に飛来し、国内でも健康に影響が出るのではないかとの懸念が広がっている。
Q 今回の大気汚染の発生場所と原因は?
A 1月10日夜から北京市を中心とした中国東部で発生。暖房のための石炭燃焼や車の排ガス、工場の排煙などで発生する汚染物質が原因とされている。
北京市が盆地で大気汚染物質がたまりやすい上、今冬は天気が安定して汚染物質が拡散しなかったことが発生要因とされている。
Q 健康被害が懸念される汚染物質は?
A 直径2.5マイクロメートル(1マイクロは100万分の1)以下の微小粒子状物質「PM2.5」。車や工場の排ガスに含まれ、吸い込むと、肺の奥や血管に入り込み、ぜんそくや不整脈などを発症させる恐れがあるほか、肺がんの増加につながるとも指摘されている。
PM2.5の吸引を確実に防ぐため、中国では専門家らがマスクの着用を呼びかけ、北京では一般的なマスクより割高な業務用マスクが飛ぶように売れている。