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「奄美・沖縄」世界遺産へ、再挑戦実り登録勧告 ユネスコ7月正式決定

 希少種の動植物が多く生息する「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表(いりおもて)島」(鹿児島、沖縄)について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が、世界自然遺産への登録を勧告したことが10日、分かった。7月にオンラインで開かれる世界遺産委員会で正式決定される見通し。決まれば文化遺産を含む日本の世界遺産は24件目、自然遺産は2011年の「小笠原諸島」(東京)以来の5件目となる。

 「奄美・沖縄」をめぐっては、ユネスコ諮問機関の国際自然保護連合(IUCN)が推薦区域を調整する必要性などから18年に「登録延期」を勧告し、政府がいったん推薦を取り下げて再挑戦した。だが、新型コロナウイルスの影響で20年のユネスコ世界遺産委が延期されたため、さらに1年遅れての登録実現となる。

 鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄本島と西表島の4島にまたがる推薦区域は計約4万3千ヘクタール。黒潮などの影響を受けた温暖・多湿な亜熱帯性気候から、同区域は主に常緑広葉樹の森林に覆われ、アマミノクロウサギやイリオモテヤマネコなど数多くの固有種が生息している。