【元受付嬢CEOの視線】不参加で○○のチャンスを逃がす 会社の飲み会に参加するべき3つの理由

 
※画像はイメージです(Getty Iages)

 年末に続き、年明け直後のこの時期も普段よりビジネスの「飲み会」が増えるシーズンですね。

 最近の新卒社員は「できる限り、会社の飲み会に参加したくない」と考える傾向があるそうですが、それは非常にもったいないことだと思います。

 受付嬢時代、私は積極的に会社の飲み会に参加してきました。その理由はいくつかありますが、飲み会こそ絶好の「チャンス」と捉えているからです。今回はそのうち3つをご紹介したいと思います。

社内に応援団を作るチャンス!

 せっかく一緒に働くのであれば、たくさんの社内の人と仲がいい方が絶対に楽しいと私は考えています。「仲のいい人が増える=自分の応援者・理解者が増える」からです。飲み会は自分を理解してくれる仲間を増やす機会です。

 業務上の付き合いだけではなかなか互いの個性を知ることが難しく、仕事も「事務的」になりがちだと思います。事務的になるということは付加価値をつけた仕事をしづらくなるということです。

 困っている時に相談できる相手が社内に多くいる方がモチベーションの維持もしやすいのではないでしょうか。

 また社内で少し無理なお願いを聞いてもらえる仲間が増えることが自身の仕事のスピードアップにつながり、結果的に評価にも良い影響を及ぼすと思います。

先輩・上司の真の姿を知るチャンス!

 上司にはいろんなタイプがいます。誰もが憧れる人や少し疎まれる人。説教くさい人もいれば、存在感が薄い人も。

 しかし、こういった印象のほとんどが、実際には人から聞いた評判だったりするのではないでしょうか。上司たちが本当にこの印象のままのキャラクターなのかは自分自身が接してみないとわかりません。多くの人は周りの評判に惑わされ、評判の悪い・厄介な上司には近づこうとしません。

 私は今まで自分自身が接してきて感じた印象を大切にしてきました。その結果、上司について評判とは全く違った人柄を知ることができ、いい関係性を築くことができ、退職してからも応援して頂いています。

 「説教くさい」「存在感が薄い」…これらの表現を変えてみると、「親身になって言いたくないことも言ってくれる」「自主性を尊重し、見守ってくれている」…こういう捉え方もできると思います。

自分を知ってもらうチャンス!

 みなさんの周りで出世している人って、単純に仕事ができるだけの人でしょうか。私は受付嬢時代から様々な人を見てきて、そうではないと思いました。

 実際に、仕事ができるだけの人が意外と出世コースに乗れていないというケースを見てきました。

 では、どういう人が出世コースに乗れているか。それはズバリ、夜の付き合いがうまい人です。1日8時間のオフィスワークは誰でもこなします。8時間が終わった後に差が出るのです。

 部長クラスの人たちは、日中はミーティングや来客で予定が埋まり部下や社内のメンバーとコミュニケーションをとる時間が持てません。そこで夜に部下と食事に行き、デスクを挟んでではなかなか話せないようなことを聞こうと考えます。上司はこういった考えのもと時間や場を作っているのです。

 その気持ちを理解して参加するかしないかで、上司の自分に対する印象は大きく変わります。上司の気持ちを汲み取り、腹を割って話をする人。早く帰りたいオーラを出して、上司の話を聞き流す人。どちらがその後に上司といい関係性を築けるかは一目瞭然です。

 そして自分という人間を上司に知ってもらうことで、信頼関係が生まれ、昇進のチャンスにも恵まれるのではないでしょうか。

 8時間仕事をしたらそのあとは自由に過ごしたいと思うかもしれませんが、それは上司も同じです。もっというと、上司には家族がいて、たまには早く帰りたい! と思っているでしょう。しかし、いつも一緒に働いてくれているメンバーも家族同然。上司にとって夜の飲み会は、部下を大切に考えているからこその時間の使い方だと思います。

 みんなが参加する飲み会。全ての人が最初から乗り気ではないと思います。

 いろんな人がいろんな想いで、企画し、費用を確保し、時間を作り参加する。こういった背景を理解しているからこそ、「楽しもう!」と思えるのではないでしょうか。

 飲み会は仕事じゃないときっぱり切り離して考えず、人との関わり方を養う場だと思って、少し違った視点で飲み会に参加してみてください。

 そこで「いつも幹事ありがとうございます!!」なんて一言をかけるだけで、あなたへの印象は格段に上がるはずです。

【プロフィール】橋本真里子(はしもと・まりこ)

ディライテッド株式会社代表取締役CEO

1981年生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。長年の受付業務経験を生かしながら、受付の効率化を目指し、16年にディライテッドを設立。17年に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。

【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。アーカイブはこちら