受付嬢のリアルな恋愛事情 男性の“素顔を見抜くプロ”の女性の攻略法とは

 
※画像はイメージです(Getty Images)

 みなさん、「深夜のダメ恋図鑑」という漫画をご存知でしょうか。こちらは現在ドラマ化され、その監修を実は私が務めさせていただいております。漫画の主人公はIT企業の受付嬢なのです。美人でありながら耳年増の処女で、元ヤン。恋愛には奥手なキャラクターのようです。

 受付嬢には「恋愛上級者」「恋愛偏差値高め」というイメージがあるかと思いますが、実際はどうなのでしょう。今回は私の経験をもとに、「受付嬢のリアル恋愛」について触れたいと思います。

 私の周りにいた受付嬢の恋愛に触れる前に、まずは自分の話から…。(「キイテナイヨ」という声が聞こえてきそうですが…)

 私自身はというと、恋愛偏差値は超絶低いです(笑) 「受付嬢をやってます」っていうと、それだけで警戒されるくらい「恋愛は得意」だとか「経験豊富」という印象を持たれた経験がありますが、実際のところ私自身も含めて私が知る受付嬢はどちらかというと恋愛が得意ではないという印象です。

 理由は様々だと思いますが、大きくは二つあるように思います。

理由その1 勝手にハードルを上げている説

 冒頭でも触れましたが、受付嬢には「モテる」とか「毎日食事に誘われている」というイメージがあるようです。実際は全くもってそんなことはなく、そもそも受付に来られるお客様というのは来訪者からすると私たちが受付を勤めている会社側が「クライアント」だから来社されるわけです。そのクライアントの受付嬢をナンパするというのは、ある意味「無礼行為」にあたる可能性もあるわけです。

 その感覚でいうと、受付嬢に気安く名刺を渡すという行為には至らないと思います。私も、もらったことがないといえば嘘になりますが、みなさんが想像されるほどそのようなシーンに遭遇することはありませんでした。

 このように、受付嬢は引く手数多だろうから自分が誘っても門前払いされるに違いないと思い込み、フラットなお誘いですら声がかかりにくいです。

理由その2 見えてしまう「裏側」

 私たち受付嬢は、1日に数十名から多い時には100名以上のお客様や社員の人と関わります。私は自分のキャリアを説明する時に「120万人以上接客したプロの受付嬢」と伝えることがよくあります。なかなかこんな大人数のビジネスマンと関わることはないと思います。それだけたくさんの人と関わっているので、いわゆる「人を見る目」や「裏の素顔を見抜く」的なスキルは培われていますし、自信もあります。

 受付嬢は良くも悪くも人柄が見えすぎてしまうのかもしれません。

 男性と食事の機会や飲み会の機会があったとしても、他の人よりも先に色々見えてしまい、その先に進めないケースもあると思います。

受付嬢の恋愛願望

 じゃあ受付嬢はどうやって恋愛するの!?

 そうですね。やはり多いのは社内恋愛だと思います。私が受付嬢として勤めてきた会社では、社内恋愛ののちに結婚したケースを見てきました。

 社内恋愛が多い理由としては、先に説明した「受付嬢は人柄が見えすぎてしまう」ということに大きく関係していると思います。

 社内の人だと、自然とお互いにいろんなシーンに触れることができます。社外の人と接している姿や社内の人と交流している姿、社内イベントなどではビジネスシーン以外の顔を垣間見ることができます。

 女性側は受付嬢としての自分だけでなく、一人の人間としての姿をさりげなく知ってもらえます。また男性側は、ビジネスモードのONの顔も社内にいるときのOFFの顔も見てもらうことができ、見た目だけでなく人間性に触れる機会が多く持てることで、自然と人柄に惹かれ合う環境にあるのだと思います。

 「受付嬢=面食い」というイメージをどうも持たれがちですが、多くの受付嬢は人柄に触れることで男性に惹かれていると感じました。

受付嬢を“落とす”ポイント

 最後に受付嬢「攻略法」をこそっとお伝えします。

 ・特別扱いしない!

 みなさん良かれと思って「受付嬢特別扱い」しているかもしれませんが、受付嬢である前に一人の女性であり、人間です。いきなり恋愛対象扱いしないと失礼だと思い込んで接してこられるケースが非常に多かったように思いますが、結果的にいい関係性になれる人は、自分をどんな職業であれ一人の人間として向き合ってくれた人でした。

 ・押しに弱い!?

 受付という仕事は基本的に受け身な仕事です。そして自分から選択を重ねるような仕事もあまりありません。ですので、自分から事を起こすことが日常でない分、恋愛に対しても受け身な人が多い印象です。ぜひ男性からアクションを起こすことをお勧めします。

 私が関わってきた受付嬢たちの多くは真面目で気配りができる人でした。受付嬢はそういった一面を磨くのに最適な職業ともいえるでしょう。そんな気の利く女性を誘いたいと思ったら、以前私が書いたブログの記事「受付嬢と付き合う唯一の方法」も参考になるかもしれません。

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【プロフィール】橋本真里子(はしもと・まりこ)

ディライテッド株式会社代表取締役CEO

1981年生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。長年の受付業務経験を生かしながら、受付の効率化を目指し、16年にディライテッドを設立。17年に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。

【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。

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