「日産に損害を与えていない」ゴーン容疑者、無罪主張 逮捕後初めて公の場に (2/2ページ)

パリのイベントに参加したカルロス・ゴーン日産自動車会長(当時)= 2018年10月(ロイター)
パリのイベントに参加したカルロス・ゴーン日産自動車会長(当時)= 2018年10月(ロイター)【拡大】

  • 傍聴席整理券を求め列を作る人々=8日午前、東京地裁(萩原悠久人撮影)
  • 2つの特別背任容疑をめぐる主張
  • 特別背任事件の経過
  • ゴーン容疑者をめぐる経過

 ゴーン容疑者は平成20年10月、自身の資産管理会社と新生銀行との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えたとして昨年12月21日に再逮捕された。

 さらに契約を戻す際、信用保証に協力したサウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏の会社に21~24年、日産子会社から計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を入金させた疑いがある。

 ゴーン容疑者は側近で前代表取締役のグレゴリー・ケリー被告(62)=金融商品取引法違反罪で起訴=と共謀し、22~26年度のゴーン容疑者の報酬を約48億円過少に有価証券報告書に記載したとして金商法違反容疑で昨年11月19日に逮捕され、12月10日には直近3年分で約42億円を過少に記載したとして再逮捕された。