財務省は9日、福田淳一前事務次官がセクハラ問題で辞任したことを受け、幹部職員らを対象としたセクハラ防止研修を開いた。講師に招かれた菅谷貴子弁護士は「セクハラに関する財務省の感覚と世の中の常識が非常にずれている」と強調し、再発防止に向けて当事者意識を強く持つよう訴えた。
財務省は通常、職員の昇進時などにセクハラ研修を行っているが、それとは別に一定以上の幹部を集めてこうした研修を実施するのは初めてという。
研修には幹部職員のほか、省内でセクハラ相談を受けるセクハラ相談員も参加した。菅谷氏はセクハラに関し「対応によっては刑事事件にもなり得る大きな不祥事だとしっかり認識していただきたい」と強調し「報道を見ても当初の加害者の弁明や事後対応に大きな疑問、ずれを感じた」と語った。