東京電力は、福島第1原発で廃炉作業に従事する全ての作業員に、地震や津波など緊急時の連絡用スマートフォンを配備した。作業員は現在1日約5千人。第1原発には構内放送もあるが、作業場所によっては重機の音などで聞きにくいことも予想され、作業員一人一人に、開発した専用アプリが発する音声やアラームで連絡できるようにした。
避難指示が出た場合は、東電の担当者が、作業員の位置を衛星利用測位システム(GPS)で把握して、逃げ遅れがないか確認する。
通話はできるが、カメラは使えない。重要施設を撮影してテロに悪用されるのを避けるためだ。
緊急時の連絡以外にも、原発敷地内の通行止めの場所や、作業規制に関する情報のほか、天候や気温、熱中症の指数も表示。
第1原発では、私用のスマホや携帯電話の持ち込みを禁じている。