しかも、つまようじが20メートル以上も飛ぶという威力の強いものもあり、約1メートル先に置いたりんごに突き刺さったり、約1メートル先のジュースのアルミ缶に突き刺さりジュースが飛び出したりしたという実験結果もインターネット上で報告された。つまようじの代わりに針を使う商品もあり、つまようじ用のもので針を使って発射させるケースもあったという。
内モンゴル自治区内で、放たれたつまようじが子供の目に突き刺さり失明した、との情報がインターネットで流れてもいる。
当局規制、商店から“撤去”
親たちからの「危険だ」という声が強まり、商店の販売自粛や学校による注意呼びかけなどを経て、当局が規制に乗り出した。つまようじボウガンの販売は原則禁止となり、商店の商品棚に並んでいる状況は、ほとんど見られなくなった。ただ、いったん出回った商品についてはまだ使われており、親たちの不安は消えていないという。
この「つまようじボウガン騒動」による影響も出ている。中国メディアによると6月29日、北京の繁華街に設置された女優、趙麗穎(チャオ・リーイン)さんが全面に写った広告パネルに、「違法」と大量に落書きされるという事案が起きた。趙さんが主演するドラマをPRするパネルだったが、趙さんがボウガンを持ってこちらを狙うポーズをとっていたことから、つまようじボウガンの危険性を訴えようとしたのではないかとみられている。