夢の「歩ける椅子」実現 千葉大准教授ら共同開発 年内にも発売 (2/2ページ)

アルケリス(手前)の製品化を目指すニットーの藤沢秀行社長(右)ら=横浜市
アルケリス(手前)の製品化を目指すニットーの藤沢秀行社長(右)ら=横浜市【拡大】

 「立った姿勢で腰掛けることはできないか」。川平さんは同僚の中村亮一准教授(41)とともに、付き合いのあった企業の紹介でニットーの藤沢秀行社長(44)に相談、本格的な共同開発がスタートした。試行錯誤を繰り返して11台の試作品を製作し、市販も視野に入ってきた。川平さんは「最初は思いつきだったが、ビジョンは見えていたし、話し合いの中でどんどんアイデアが膨らんだ。人と人のつながりがアルケリスを生んだ」と振り返る。

 ◆立ち仕事にも

 腰痛に悩む医師のため開発を始めたアルケリスだが、立ち仕事が多い農業や工場、美容院などの現場でも活用が見込める。ただ、そのためには「用途などに合わせた細かい調整が必要」と藤沢社長は指摘。今後の課題や改善点を検討している。

 アルケリスはホームページ上や展示会などで発表されると、国内外で大きな話題となり、米国やロシア、中国、ブラジルなどからの問い合わせも多いという。ニットーが動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開した公式動画の再生回数は22万回を超えた。

 アルケリスの特徴について中村さんは「既存の技術を利用し、最低限の機能を盛り込んだシンプルな製品。だからこそ多くの人に使ってもらえると思う」と話す。川平さんも「ローテクな技術でも工夫して使うことで、まだまだ世界で戦えるものを作れる」と誇らしげに語った。

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