2017.1.27 05:00
データの権利処理などに関して「知財を扱うスキルと同じ」と説く渡部俊也教授【拡大】
--コンテンツやデータも知財部門の仕事になる
「やってほしい。例えば日本企業の知財部門ではもともと技術ノウハウ、営業秘密を所管していなかったが、過去5年ほどの間に多くの企業で管理するようになった。それは、いろいろな国々へ進出して事業展開をしていくときに特許出願だけでは事業を守れないので、やり方を見直そうとなったからだ。同じようにできるはず。特にデータの契約や保護については、知財の観点で知財部門にやってほしい。それはデータを活用する側だけでなく提供する側の双方に必要なことだ」
--データを扱うための制度は整備できているのか
「生データは保護の対象になりにくい。データセットは新しい枠組みでの保護が検討され、恐らく不正競争防止法における営業秘密管理についての改正が行われる。学習済みモデルの特許保護やデータを使って生まれたコンテンツの著作権問題なども検討されている」(知財情報&戦略システム 中岡浩)