音読が脳を鍛えるのになぜ有効かについては、近年かなり研究が進んでいます。まず、音読をすることにより、大脳のさまざまな分野がいっぺんに活動することがわかっています。
これは「見る、聞く、話す」という3つの動作を同時に行うためで、認知速度、つまり“頭の回転”や物事の判断や予測の力を養うトレーニングになります。また、脳がより働きやすくなり、音読直後の記憶の容量が20~30%増えることもわかっています。
大人の場合、週3回以上、一度に800字程度の文章を音読すると能力の向上につながります。新聞の社説やコラムなら2回ですね。こうしたトレーニングを取り入れた企業では、業務のミスが導入以前より減少するという調査結果もあるんです。
では、子供にとって音読はどんな効果があるのか。もちろん脳が活性化するわけですから、学習にとってプラスになることは間違いありませんが、それだけでなく「子供を褒めて伸ばす」を実践できる最大のチャンスなのです。