地球温暖化の進展で増加する極端な気象現象について、気象庁気象研究所などが、どの地域でどのくらい発生確率が高まるかを精密に予測できる新しいデータベースを開発し、21日以降に自治体や研究機関に無償提供するなど運用を始める。近年は猛暑や豪雪など温暖化による異常気象が各地で報告されており、こうした異常気象を正確に把握する重要性が注目されている。
新データベースの名称は「d4PDF」。これまでは観測値に基づくデータベースが使用され、1つの予測モデルに対する結果は多くても10パターンくらいしか出なかった。
そこで、より多くの予測パターンを出すため、海洋研究開発機構のスーパーコンピューター「地球シミュレータ」(横浜市)を半年間稼働させ、過去6千年分、将来5400年分のモデル実験を実施。これまでの10倍の100パターンの予測を出せるようになった。