ノーベル医学・生理学賞に決まった北里大特別栄誉教授の大村智氏(80)が、受賞決定から一夜明けた6日、東京都世田谷区の自宅前で取材に応じ、「本当にもらえたんだなあと実感が湧いてきました」と、改めて喜びを語った。
この日は、医学分野で顕著な功績を残した研究者に贈られるガードナー賞を昨年受賞した際、同僚からお祝いでもらったというネクタイを締めて現れた大村氏。昨晩は興奮してなかなか寝られず、睡眠薬を飲んでも、何度も目が覚めてしまったという。知人らのお祝いの電話は夜中まで続いたが、「本当にうれしいことです」と笑顔で話した。
平成12年に亡くなった妻、文子さんには今朝、仏壇で「文子、ノーベル賞取ったよ」と報告したという。「彼女がいてくれたら、喜んでくれたかなあ」と、しみじみ語り、「授賞式には写真を持っていきたいね」と、最愛の妻を懐かしんでいた。