【生かせ!知財ビジネス】次代の注目人材(1)“小泉チルドレン”世代に期待 (1/2ページ)

2015.9.26 05:00

「知財業界は変わる可能性がある」と次世代に期待する野崎篤志氏

「知財業界は変わる可能性がある」と次世代に期待する野崎篤志氏【拡大】

 革新的ベンチャーを育成し、グローバル市場の競争に打ち勝つ-。わが国は再び前向きな姿勢を取り戻し始めているが、重要なのは人。そこで次代を担う注目の知財ビジネス人材に焦点を当てる。初回はランドンIP合同会社(東京都港区)の野崎篤志・日本事業統括部長。

 ランドンIPは米大手知財調査・分析プロバイダーで、世界最大規模の知財アウトソーシング会社、英CPA Globalの傘下にある。2012年4月に日本へ本格進出し、日本法人を設立した。

 開設準備から顧客開拓までを一手に引き受けてきた野崎氏は「業績は当初の急上昇ほどではないが順調に伸びている。売り上げの9割は日本企業などの顧客。3人だった職員は18人に増え、国内特許調査会社では中堅規模に育った。得意分野は世界各地のネイティブ調査員による高度な調査・分析サービスで、顧客の急な調査依頼に対応できるよう、質の充実を図っている」と話す。

 国内知財サービス大手の日本技術貿易で10年間、腕利きの若手知財アナリストとして活躍したが、疑問も強くなった。「日本の知財業界にいて感じたのは、知財だけで語りがちな傾向があり、情報をもっと幅広く捉えることが必要ではないかという点。例えば事業、技術、法律、知財と企業内にはさまざまなレイヤーがあるが、これらをばらばらに評価するのは妙だ。知財が強力でも業績が上がらず、知財がなくても成功する場合もある」

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