東京電力は27日、福島第1原子力発電所の廃炉・汚染水対策を担う社内分社「福島第一廃炉推進カンパニー」のナンバー2ポストに、日本原子力発電・敦賀原発の村部良和所長(58)を6月30日付で招くと発表した。廃炉作業に関し、原電から幹部級を登用するのは初めてで、両社との協力体制を強くし、廃炉事業を確実に進める狙いだ。
村部氏は、カンパニーに新設されるシニアバイスプレジデント職に就いて重要な意思決定にかかわり、福島第1原発の廃棄物対策なども重点的に担う。
東電と原電は今年3月、福島第1原発の廃炉事業で協力するとの協定を締結。9月までに、現在60人程度の原電グループからの協力人員を、100人規模まで増やす。協力する業務範囲も広がるため、村部氏には、経験や知識をいかしたリーダーシップや調整能力を期待しているという。