銀行の信用力を悪用 みずほ銀元幹部初公判、起訴内容認める

2015.5.27 15:36

及川幹雄被告

及川幹雄被告【拡大】

 嘘の投資話で現金約1億円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた、みずほ銀行本店元審査役、及川幹雄被告(52)の初公判が27日、東京地裁(安藤範樹裁判官)で開かれた。及川被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側の冒頭陳述によると、及川被告は飲食費など交際費がかさみカードローンで約400万円、住宅ローンで約3千万円の負債を抱え、知人らから借金を重ねるようになった。支払いに窮するようになり、平成17年から顧客に架空の投資話を持ちかけ現金をだまし取るようになり、一部は遊興費にも充てていたという。

 検察によると、及川被告は借金を重ねたことについて出身大学に引け目があり、「(銀行内で)成り上がりたい気持ちがあり、人の付き合いを積極的にやったため」と供述。また、被害者に対し本店の応接室で架空の投資話を持ちかけたことに、「(自分の)バックにみずほ銀行がついていると相手が思うだろうと、その雰囲気を利用していた」と述べているという。

 起訴状によると、及川被告は23年5月~24年6月、都内の男性医師に「月利3%の配当を行う」などと嘘の投資話を持ち掛け、現金計1億500万円をだまし取ったとしている。

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