兵庫県立農林水産技術総合センター(兵庫県加西市)は13日、淡路地域全域でタマネギ細菌性病害(腐敗病)が過去10年間で最も多く発生しており、防除対策が必要とする注意報を発表した。
同センターなどが南あわじ市で調査した結果、腐敗病が発生した圃場(ほじょう)の割合は3月中旬に33・3%(平年値14・2%)、発病株率は0・4%(同1・0%)だったが、4月9日には発生圃場率56・2%(同13・7%)、発病株率0・56%(同0・09%)と平年を大きく上回り、いずれも過去10年で最も高い数値だった。発病した株を放置しておくと軟化、腐敗するが、収穫したタマネギを食べても人体に害はないという。
風雨などでタマネギの表面に傷がつくとそこから細菌に感染するため、同センターは今年に入って降水量が多いことが原因と分析。今後の1カ月予報でも降水量が多いとされているため、5月上旬に収穫予定の早生品種の被害が懸念されるという。
同センターはJAなどを通じて腐敗株の早期処分、排水対策、適期収穫、薬剤防除などを栽培農家に呼びかけている。