日本企業による知財権の権利行使や日本の知財裁判が少ないこと、損害賠償額の低さに関して「これでは日本の特許の価値が高くなることはない」と指摘していた。また、米国との環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で知財分野が難航していることに関しては「米国の良い点を吸収してほしい」と話していた。知財ビジネスにも関心が高く、「米国の知財ビジネスをうまく日本に紹介できないか」と思いをめぐらしていた。全ては日本のために良かれと思ってのことである。
一方で幸田氏は、エジソンの研究と発明品の収集でも知られ「日本にエジソン博物館を作るのが夢」と話し、事務所に訪れる人のために発明品の一部を飾っていた。特に幸田氏の性格のように「一度聞けば、誰もが決して忘れない温かな音の響きを持っている」という蓄音機には愛着が深かった。
問い合わせは、ヘンリー幸田先生を偲ぶ会・実行委員会(info@chizairikkoku.com)まで。(知財情報&戦略システム 中岡浩)