九州電力は5日、川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)に関する審査会合の中で、認可手続きに必要な書類を今月の最終週に提出する意向を示した。昨年末までとしていた提出がさらに遅れることになり、再稼働は夏以降にずれ込む公算が大きくなった。
九電は昨年9月に事実上の合格を果たし、設備や機器の詳細な設計を示した「工事計画」と運転管理体制を確認する「保安規定変更」の認可審査に移行。しかし原子力規制委員会から書類の不備を指摘され、数回やり直しを命じられていた。
書類は2基で約4万ページと多く、九電の幹部は「データの再解析が必要な所があり、一部を直すと全体の体裁を直すのに時間がかかっている」と話す。
認可審査が終われば、機器の設置状況などを現場で確認する「使用前検査」を1~2カ月実施し、再稼働に至る。
審査を担当する規制委の更田豊志委員長代理は「許認可を急ぐ必要はなく、規制委の指示は伝え終わっており、きちんと補正をしてもらえばよい」と話している。