東京電力は16日、福島第1原発で、汚染水から放射性物質を取り除く新型の浄化装置や、汚染水の増加を抑えるため地下水をくみ上げる「サブドレン」を初めて報道陣に公開した。汚染水対策に東電は総力を結集して取り組んでおり、一定の効果も出ている。
タンクがぎっしり立ち並ぶ光景は今も変わらず、1日数百トンずつ増える汚染水は計約36万トンになった。放射線量が高い汚染水のリスクを低減させることが最優先の課題であり、全量を来年3月末までに浄化装置で処理する目標がある。
この日公開された新たな浄化装置は「モバイル型ストロンチウム除去装置」。汚染水の中でも特に多い放射性物質であるストロンチウム90を取り除けば大幅に放射線量が下がる。今月2日から稼働、濃度は最大千分の1まで低減できる。