食品大手マルハニチロホールディングスの子会社「アクリフーズ」群馬工場(群馬県大泉町)で製造した冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題で、群馬県警が鑑定した複数の従業員の靴から、マラチオンを含む数種類の薬品成分が検出されていたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。
マラチオンは殺虫剤として使用されるが、アクリ社などによると、同工場でマラチオンは使用されておらず、工場内の清掃などには別の薬品が使われていたという。
従業員は作業の際、私物の靴ではなく専用の靴に履き替えていたといい、県警は、何者かが外部から工場内に持ち込んだマラチオンを食品に混入させた際に付着した可能性があるとみて、慎重に経緯を調べている。
県警はこれまでに工場内の実況見分を行い、製造過程や使用されている機器の構造などを詳しく調査。従業員など関係者への事情聴取を進めている。