インターネットの有名通販サイトを名乗ったり、運営会社が同一かのように装ったりし、商品を送らないなどの手口で消費者から金をだまし取る「偽サイト」が氾濫している。
中国など海外サーバーを経由した偽サイトも多く、被害に気づいても後の祭りとなり、販売元の特定は困難を極める。大阪府警は「『激安』などの誘い文句に安易に飛びつかないで」と、偽サイトへの誘導に警戒を呼びかけている。
「偽サイトには警告などの対策を取っているが、減るどころか増える一方だ」
ブランド腕時計を専門に扱い、会員数が約10万人にのぼる人気の通販サイト「腕時計本舗」。毎週のように出現する偽サイトに、運営する「パワープランニング」(大阪市)の塩野和常社長は困惑を隠せない。
「商品が届かない」という消費者からの問い合わせで偽サイトの存在に気付いたのは昨年秋。以降、勝手に「腕時計本舗」を名乗ったり、会社概要に同社の情報を載せたりする偽サイトが次々と生まれ、確認できただけで50件にのぼる。