日産社員「驚きです」 ゴーン前会長再逮捕の一報に衝撃

 
日産自動車のショールーム=21日午前、東京・銀座

 再逮捕の一報に衝撃が走った。保釈の可能性も取りざたされた日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)。勾留先の東京拘置所前には、早朝から100人を超える報道陣が集まったが、一転して再逮捕されたことが分かると、慌ただしい雰囲気に包まれた。日産社員の一人は「驚きです」と困惑気味に話した。

 拘置所の外には、報道各社が設置した高い脚立が立ち並び、驚いた表情を浮かべる通行人も。午前中には、ゴーン容疑者の弁護人を務める元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士が険しい表情で中に入った。

 ゴーン容疑者が国籍を持つレバノンの大使館関係者が乗ったとみられる車も中に入った。複数のメディアがゴーン容疑者への接見申し込みを試みたが、いずれも断られたとみられる。

 東京地検が再逮捕を発表したのは午前10時半すぎ。日産関係者は「本来業務があるので、正直早く落ち着いてほしい」とつぶやいた。横浜市の日産本社前。早朝、社員の多くは足早にうつむいたまま出勤した。50代の男性社員は「今後、会社がどうなるのか」と不安を口にしたが、ほとんどは取材に応じようとしなかった。(共同)