延べ6億2千万人利用、漫画無断公開の「漫画村」捜査着手 複数の出版社が告訴状提出

 

 インターネット上に漫画を無断で公開し、4月に閉鎖された海賊版サイト「漫画村」について、複数の出版社が著作権法違反の疑いで福岡県警などに告訴状を提出していたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。同県警などは捜査に着手した。

 捜査関係者らによると、講談社などの出版社が昨年、容疑者不詳で刑事告訴した。

 コンテンツ海外流通促進機構によると、漫画村は昨年8月ごろに開設され、同9月から今年2月にかけて延べ約6億2千万人が利用。1人1冊読んだとした被害額は約3192億円と試算する。

 政府は4月、漫画村などを特に悪質なサイトとする緊急対策を発表。プロバイダー(接続業者)が利用者のネット接続を遮断するのが適当との見解を示し、民間事業者に自主的な対応を促していた。