「堂島ロール」類似ロゴはダメ 使用差し止めと損賠認める 商標訴訟

 
モンシェールの「堂島ロール」(左)と、堂島プレミアムの「プレミアムロール」

 関西発祥の人気ロールケーキ「堂島ロール」を製造・販売する「モンシェール」(大阪市)が類似商品で商標権を侵害されたとして、同市の菓子会社「堂島プレミアム」側にロゴマークの使用差し止めなどを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は17日、使用差し止めと損害賠償の支払いを命じた。

 堂島ロールは生クリームを卵風味の生地で包んだロールケーキで、1日1万本以上売れるなど話題になった。

 森崎英二裁判長は判決理由で「二つの商品ロゴは類似し、価格もほぼ一緒で混同が生じる」と指摘。モンシェールが申し立てた仮処分で平成28年にロゴの使用差し止めを命じる命令が出たことを受け、堂島プレミアムは現在ロールケーキを販売していないが、再度販売して営業上の利益を侵害する恐れがあると述べた。

 判決などによると、モンシェールは堂島ロールを19年に商標登録。堂島プレミアムは24年6月の設立以降、「プレミアムロール」名の商品を販売したが、商標登録の申請は堂島ロールとの誤認の恐れを理由に退けられた。