中米のウリ、日本で研究 メキシコが筑波大に提供

 

 筑波大は9日、中米原産のウリを使った農産物研究のため、メキシコの研究者と契約を交わして植物組織の提供を受けたと発表した。発展途上国の生物多様性を保全する「名古屋議定書」のルールに沿った手続きだとしている。

 議定書は、生物資源を使った利益を原産国に分配する仕組み。それによって途上国の保全活動を促す狙いがある。筑波大は中南米の食生活に欠かせないハヤトウリの品種改良や長期保存について研究。成果は現地の農村に還元する。メキシコと日本でこうした手続きが行われたのは初めてという。

 日本は議定書を未批准だが、政府は今国会で批准承認を得ることを目指している。