「日本ファン」発掘へ中国で「交流集中月間」 北京・香港でイベント 地方都市にも展開
文化交流で日中友好の雰囲気を盛り上げようと、北京の日本大使館は10~11月を「日中交流集中月間」とし、日本文化を集中的に紹介するイベントを始めた。地方都市や香港でも交流を進め、さらなる「日本ファン」の掘り起こしを狙う。
中国では若者を中心に日本のアニメなどに根強い人気があるが、海洋や歴史をめぐる政治対立が続いているため、「大声で『日本が好き』とは言えない」(大使館幹部)のが実情。日本側は文化を突破口に対日イメージを改善し、日中関係の回復につなげたい考えだ。
10月1日からの国慶節(建国記念日)の連休に北京で開いたアニメ関連イベントには、コスプレーヤーがお気に入りのキャラクターに扮して大集結。バーチャル歌手「初音ミク」になりきった女子高生(15)は「ここではみんなで趣味を共有できて楽しい。日本とは過去にいろいろあったけど、それとこれとは別問題」と話した。
北京ではこのほか、和太鼓演奏グループ「倭-YAMATO」の公演やドラえもん祭りを予定。
内陸部の湖北省武漢でも同時展開し、学生をターゲットに日本映画の上映会や留学説明会を開く。
香港の日本総領事館も10月から2カ月にわたり、文化交流イベントを開催。香港は人口当たりの訪日客数が世界一となるなど「日本好き」が多い。アニメソング歌手らの公演、日本酒試飲会など100以上のイベントで日本の魅力をPRする。(北京、香港 共同)
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