JOLED、タブレット向けなど 中型有機EL、国内で量産

2015.1.24 05:00

 ソニーやパナソニック、ジャパンディスプレイ(JDI)、産業革新機構の共同出資で設立した「JOLED(ジェイオーレッド)」は、2017年にも中型の有機ELパネルを国内で量産する。競合相手のいないノートパソコンやタブレット端末向けの10~20インチのパネル生産に特化。数百億円の開発費を投じ、16年までに量産技術を確立する。

 JOLEDは16年後半にも有機ELパネルの量産用の試作ラインを稼働させる。現在、有機ELパネルの試作ラインがあるJDIの石川工場(石川県川北町)などが候補地としてあがっており、年内にも決定する。

 本格的な量産は、17年後半から18年を計画しており、新工場の建設も検討している。資金調達は、株式上場やJDIとの経営統合など視野に入れている。

 有機ELはバックライトが不要なため、液晶より軽くて薄い次世代パネルとして期待されている。ただ、品質の安定や採算性が課題となっている。ソニーやパナソニック、JDIも単独で開発していたが、開発や生産コストの課題があり、JOLEDへの参加を決めた。

 現在、有機ELパネルは、韓国のサムスン電子が小型のスマートフォン向け、韓国のLG電子が大型テレビ向けを販売している。中型パネルは特に競合相手がいないため、JOLEDは10~20インチの量産を決めた。

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