地上波初の夜間株式情報番組 東京MX系で4月からスタート

2014.2.21 06:35

 地上波のテレビ放送で初となる夜間の株式情報提供番組が4月から始まる。ニューヨーク証券取引所の取引開始前後の状況を現地から伝えるほか、専門家の分析などを紹介する内容。FX(外国為替証拠金取引)や株価指数先物などの取引を行う個人投資家が増えていることが背景にあり、東京証券取引所が導入を検討している現物株の夜間取引が実現すれば、ニーズはさらに高まりそうだ。

 番組は株式情報配信のストックボイス(東京)が、首都圏などで視聴できる「東京MX」テレビ系のチャンネルで平日の午後10~11時に放映する予定。昨年4月にインターネット配信を始めた「ストックボイスインターナショナル ワールドマーケッツ」を、テレビでも視聴できるようにする。3~11月の夏時間では、午後9時半(日本時間)に雇用統計など米国の経済指標が発表され、10時半にはニューヨーク証券取引所で売買が始まる。番組ではニューヨークやシカゴ商品取引所からの実況など、総合的なマーケット情報を提供するのが目的だ。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」などによる昨年の株高や少額投資非課税制度(NISA)の開始で、個人投資家の裾野は広がりつつある。日中は取引できないサラリーマンを中心に、夜間も取引できるFXや先物などを売買する投資家が増加。また、米金融市場の情報は翌日の日本株の値動きにも大きく影響しており、株式投資の参考にもなるという。ストックボイスの倉沢良一社長は「外貨建ての金融商品への関心が高まっており、米国株式市場の取引開始に合わせた番組のニーズは高いと判断した」と話している。

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