観光客回復なるか
プロジェクトの一環として、オリジナルARコンテンツも公開している。「道後の地熱は、人の熱」をコンセプトに、「人」の顔と湧き上がる「泡」をモチーフにし、スマートフォンなどでインスタグラムを起動すると、シンボルデザインが踊りながら湧き上がる。
松山市を訪れる観光客はコロナ禍で大幅に減っている。令和2年は前年比32・7%の減少だった。道後温泉(本館、飛鳥乃湯泉、椿の湯の3施設)の入浴客は約60万2100人で、前年比42%以上も減っていた。
今年も休館期間が長く厳しい状況が続いたものの、この秋以降は徐々に回復のきざしが見えてきた。道後商店街にある飲食店の店員は「このところようやく人通りが増えたようだ」と安心した様子で話した。
プロジェクトについて、隅川さんは「にぎわい創出のお手伝い。こういうところがあちこちにあって、来た人が楽しみ、驚き、感動してくれて、SNSなど媒体を通して情報が広がれば、道後の観光客は戻ると思います」と期待を寄せた。プロジェクトは令和6年2月29日までを予定している。(村上栄一)