キヤノンは9日、自動撮影カメラ「パワーショット ピック」を今月末に発売すると発表した。“専属カメラマン”のように自動で撮影してくれる新ジャンルのカメラとして売り出す。直販サイトでの販売価格は税込4万5980円。月産4千台を予定している。
独自開発したアルゴリズムを用いることで、周囲にいる人物の顔を自動で認識し、適切な構図で静止画や動画を撮影してくれる。専用アプリを入れたスマートフォンと連携することで、特定の人物を優先的に撮影する設定にしたり、話しかけることでカメラを操作したりすることもできる。
本体は白と黒の2色で、直径約5・6センチ、高さ約8・2センチ、重さ約170グラム。食卓など日常のシーン以外に、旅行やアウトドアにも手軽に持ち運べる。カメラは左右に最大約170度、上に最大約90度、下に最大約20度の範囲で動く。おすすめの画像を自動で選んでくれるため、撮影後のデータの管理や共有も楽にできるという。
東京都内でこの日開かれた新製品発表会には、ゲストとしてお笑いコンビ、チョコレートプラネットが登場。長田庄平さんは「自然な表情を撮影できる今までにないカメラ」、松尾駿さんは「家族全員が被写体になれるのがいいですね」と語った。
キヤノンは家庭向けだけでなく、ビジネス用途での販売も広げたい考え。保育園で自動撮影した画像を選別し、オンライン上で保護者向けに販売する実証実験も行った。