人気の土産品「鳩サブレー」を手掛ける菓子メーカーの豊島屋(神奈川県鎌倉市)と日本製紙が、脱プラスチックの強化を目指して約2年をかけて紙の仕切りトレーや緩衝材を共同開発した。10月から新たな包装を順次採用しており、使い捨てのプラスチック使用量を年間100トン減らせると試算している。
箱内部の仕切りは樹脂製から、卵パックや果物トレーにも使われる「パルプモールド」に変更。素材は衛生面を考慮してサトウキビ由来にした。緩衝材のエアパッキンも蛇腹状の紙材に変えた。一つ一つのサブレーの包装も紙袋にした。
深い仕切りの形状のパルプモールドは珍しく、日本製紙は安定性を維持するため構造を工夫。サブレーが割れないかどうか、輸送と梱包のテストも繰り返して商品化にこぎ着けた。
豊島屋は「地球温暖化対策で使い捨てプラスチック削減に貢献したい」と話している。