金子恭之総務相は15日の閣議後会見で、14日午後に通信障害を起こしたNTTドコモに対し、「重要なインフラである携帯電話で大規模な影響を及ぼす障害が発生したことは遺憾。ドコモには社会的責任を果たし、利用者保護のために再発防止に万全を期していただきたい」と述べ、電気通信事業法の定める「重大な事故」にあたるかどうかを検討する考えを示した。電気通信事業法では、重大な事故に対した事業者は、詳細な原因調査や再発防止策について30日以内に総務省に報告する義務を負う。
NTTドコモによると、ネットワーク設備の工事で不具合があり、現状回復する際に通信が集中したことが障害の原因という。工事したのは都内の1カ所だったが、遠隔で全国の交換局に信号を送っていたことから影響が広がった。
15日午前5時ごろまでに、第5世代(5G)移動通信システムと4G回線はすべて復旧。ただ、従来型携帯電話(ガラケー)の主な通信方式の3Gは通信しづらい状況が続いているという。NTTドコモは15日午後、通信障害に関する説明会を開催する。