来月1日から、振込手数料を改定する銀行があります。たとえば三菱UFJ銀行では、インターネットバンキングを利用した他行宛ての振込手数料(個人間)について、3万円未満は現行1回220円から154円に、3万円以上で330円から220円に引き下げます。みずほ銀行では、みずほダイレクトを利用した他行宛ての振込手数料が、3万円未満で現行1回220円から150円に、3万円以上が440円から320円に引き下げられます。
この2行の手数料をみるだけでも、利用する銀行によって、手数料に差があることが分かりますが、さらには預金額や住宅ローン、公共料金の引き落とし実績などでも、手数料額に差が出るケースがあります。利用実績によって、他行宛ての振込手数料が月に一定回数まで無料になる銀行もあり、個人の利用実績によって、支払う手数料額は異なるわけです。
特にネット系の銀行では、前月の利用実績によって、翌月のATM利用料や他行宛ての振込手数料が無料になる回数が決まるケースも多くなっています。預金を特定の銀行にまとめることで、無料で振り込める回数を増やせるわけです。
月末に銀行に行くと、ATMを長い時間使用している人を見かけます。スマートフォンで簡単に振り込みができる時代ですから、特定の金融機関に預金をまとめて利用実績を増やし、手数料を抑えられれば、ATMに行く必要はないのにな、と思いながら眺めています。
また最近では、LINEなどの通信アプリやPayPayなどのコード決済、フェイスブック(送金する際はフェイスブック送金ができる銀行の口座が必要)を利用している人同士の送金など、銀行を通さずに個人間送金する人も増えています。決済手段が複雑化していますので、できるだけ手数料が少なくて済む送金方法をつかんでおきたいところです。そのためには、現在利用している送金方法とそれにかかる手数料を調べて、手数料を引き下げられる方法はないかを調べてみるのがおすすめです。(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)