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フジテレビ、同時配信「年度内開始」で調整

 テレビ番組のインターネットでの同時配信について、フジテレビは6日、年度内の開始をめざして調整していることを明らかにした。若年層を中心にテレビ離れが進む中、ネットで地上波番組を配信することで、新たな視聴者を獲得する狙いがある。

 「同時配信」をめぐっては、NHKが番組の同時配信、見逃し配信を行う「NHKプラス」を昨年度から開始。民放では日本テレビが昨年、期間と時間を絞って試験的に同時配信を行っており、民放各局は本格的な同時配信について検討を進めている。フジテレビによると、「開始時期の詳細は未定だが、年度内に始めることを念頭に今、調整に入っている」という。

 好調なテレビ視聴率を記録した東京五輪では、「NHKプラス」による開会式の配信が、昨年末の紅白歌合戦以上の視聴数を記録。民放を中心に見逃し配信を行う「TVer(ティーバー)」も、ドラマを中心に多くの視聴者を集める。

 一方で、NHK契約者が対象の「NHKプラス」の7月末時点での登録件数は、156万件に留まっており、NHKは登録手続きの簡素化などの変更案を公表している。また来年度、テレビを持たない人や見ない人に向けたネットによる番組配信の効果を検証する実証実験を行う予定。

 民放各局も同時配信に向けた検討を進めており、テレビ番組のネット配信の流れは今後、急速に進みそうだ。

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