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ウルトラマン、仮面ライダー…特撮ヒーローを「心拍数」で育てる新デバイス登場

SankeiBiz編集部
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 運動して心拍数が上がれば上がるほど、なじみのヒーローたちも一緒に進化する。そんなウェアラブル(身につけられる)端末型の玩具をバンダイが開発した。同社によると、歩数に応じてキャラクターが成長する歩数計はこれまでにもあったが、心拍数という運動強度を表すバイタルデータに着目したデバイスは国内初となる。育てるキャラクターは「ウルトラマンティガ」や平成の「仮面ライダー」シリーズ。子供時代に見て育った20~30代の男性をターゲットに今冬発売する。

 持ち主の活動がキャラのメンタルにも影響

 運動強度のバロメーターとなる心拍数は、ランニングや自転車といった有酸素系のスポーツの世界でトレーニングの指標として用いられているが、スマートウォッチの普及に伴い、最近では一般の人がエクササイズの場で運動強度を確認する値として使用する人が増えている。

 開発を手掛けたバンダイネットワークトイ企画部の田岡大夢(だいむ)さんは、この点に着目。「身に着けて、自分の活動とリンクさせてキャラクターを育てることができれば、よりキャラクターに対して愛着が湧くのではないか」と考えた。

 製品名は「バイタルブレス」。「ヒーローとともに強くなる」というコンセプトで、エクササイズを中心とするユーザーの活動データ(心拍数・歩数)をキャラクターの「バイタル値」(歩数や心拍から算出される活動値)やメンタルに連動させ、それによってさまざまな形態へと進化させる。

 ユニークなのは“戦い”も成長要因として取り入れている点。戦う相手はNFC(近距離無線通信)機器搭載のスマートフォンやカードリーダーなどの電子決済機器。それらにバイタルプレスを近づけることで自動的に「バトル」モードが発動する。勝敗はユーザーの日頃の活動状況によって培われるキャラクターの「強さ」によって決まり、さらにその後の育成・変化に影響を与える仕組みになっている。

 歩数もバイタル値に加算されるが、自転車のような上下運動がないスポーツで使用する場合は「心拍のみ」のパターンでバイタル値に反映される。バイタル値に応じて強くなる場合もあれば、さまざまなバリエーションのキャラクターをコレクションする楽しみ方もあるという。「必ずしもキャラクターを強くすることだけが目的ではなく、ユーザー独自の活動によって自分だけのキャラクターの変化を楽しんでいただきたい」(田岡さん)という。

 今回発売するのはウルトラヒーローやウルトラ怪獣、仮面ライダーのキャラクターがそれぞれ収録されたカードがセットになった「バイタルブレス キャラクターズ」のセット。「今年3月に発売した第1弾商品の実績から、特に20~30代の方々がリモートワークや在宅勤務が増え、トレーニングやエクササイズへの意識が高いことが分かりました」と田岡さん。ターゲットとなる年齢層になじみのあるキャラクターに的を絞った格好だ。

 在宅生活でエクササイズの必要性を感じている人や、マンネリ化した運動に飽きてしまったという人は、こうしたデバイスで運動を遊びに変えて楽しむのも良いかもしれない。

SankeiBiz編集部
SankeiBiz編集部 SankeiBiz編集部員
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