高論卓説

ワクチン接種の医師への質問 情報は客観視、最後は自分で決める (1/2ページ)

 緊急事態宣言が沖縄を除いて解除された。しかし、五輪・パラリンピックを控え、早くも感染再拡大が懸念されている。新型コロナウイルスワクチン接種は進んでいるものの、欧米に比べてかなりの遅れである。急ピッチで進める方針に、各自治体は必死である。かかりつけの医療機関での接種を望む人も多く、大規模接種会場ではせっかく体制をとっても予約が少ないなどの問題も起こっている。(永井弥生)

 職種による優先など工夫をして柔軟に対応し、若い人にも接種が進むのは望ましい方向である。大学でも始まった。接種時の問診票に、「現在、何らかの病気にかかって、治療(投薬など)を受けていますか」、さらに「その病気を診てもらっている医師に今日の予防接種を受けていいといわれましたか」という質問がある。

 そのため、通院中の多くの患者は「受けていいですか」と主治医に尋ねることになる。それを尋ねる電話が病院にひっきりなしにかかり、尋ねるために予約を早める患者もいた。その後、2つ目の質問は削除された。

 コロナワクチンの接種禁忌には(1)そのときに発熱がある(2)重篤な急性疾患にかかっている(3)ワクチンの成分に重度の過敏症をおこしたことがある(4)それ以外で予防接種を受けることが不適当と考える、などがある。(1)(2)は当然その日には受けられない。(3)も何に対するアレルギーかという問題はあるが、「重度」と判断するケースは限られる。(4)は微妙な表現だが、こんな疾患があるから、こんな薬を飲んでいるから「受けてはいけない」ということには、ほとんどの方が当てはまらない。

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