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さくらいふ ジャンル問わず賃貸住宅オーナーに最適情報

 □さくらいふ代表取締役・木村洸士さん(40)

 --賃貸住宅オーナー向けのセミナーを展開しているが、市場の現状をどうみているか

 「コロナ禍や金融機関の融資が受けにくくなっていることもあり、全体としてはやや厳しい。ただ、入居状況はエリアや形態によって違いが出ている。ワンルームのアパートなどは弱い動きとなっている。昨年度は大学がオンライン授業だったために下宿需要がなく、若い飲食店の従業員らが休業に伴って帰郷するといったケースも多かったためだ。一方、在宅勤務の普及に伴い、交通利便性の高い都市部に居住する必要がなくなった人も多く、より広い地方や郊外に転居する動きがみられる。実際に、郊外の一戸建ては堅調に推移している」

 --コロナ禍で住まいに対する考え方も変化している

 「マンションやアパート、一戸建てなど賃貸住宅にもいろいろある。今後は、こうした多様な形態のメリット・デメリットをよく理解した上で、エリアや環境などに合わせて運営することが重要になる。同時に、社会課題となりつつある空き家の活用なども積極的に促したい。在宅勤務は今後のキーワードだが、他にもさまざまな変化がある。そうした動きや変化に適宜対応していく必要がありそうだ」

 --今後の展開は

 「さくらいふでは会員向けに月1回、一般向けに月2回のオンラインセミナーを開催している。会員はスタート一年で100人規模となっているが、これをさらに増やしていく。業界では新築、中古、マンション、アパートといったジャンル別のセミナーが一般的だが、私たちはそうしたジャンルに縛られず、状況に合わせて最適な形態を追求するスタイルを広めていく。その結果として、空き家の活用など、社会課題の解決にも貢献できたらいいと考えている」

                  ◇

【プロフィル】木村洸士

 きむら・たけし 千葉大卒。大手企業に就職しシステムエンジニアに従事。その後、SAQ LiFE(現・さくらいふ)を設立し、現職。千葉県出身。

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