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静岡県も富士川汚泥を成分調査、川勝知事「生物に影響」

 山梨、静岡両県を流れる富士川の中下流域で採取した汚泥の成分が上流の雨畑川(山梨県早川町)に不法投棄された汚泥の凝集剤成分と一致したとの報道を受け、静岡県の川勝平太知事は31日の記者会見で、山梨県と協力して成分を調査すると表明した。

 山梨県の長崎幸太郎知事が5月27日の記者会見で独自調査の実施を発表していた。川勝知事は「山梨県と連携し、どのような化学物質がどの程度含まれているか調査する」と述べた。

 この問題は同月18日付の静岡新聞が1面トップで「富士川汚泥 発生源は山梨」の見出しで報道。専門家と協力して分析したところ、双方の汚泥から凝集剤の成分が検出され、駿河湾のサクラエビ不漁との関係究明が必要としていた。

 雨畑川の汚泥はアルミ圧延大手、日本軽金属が所有する雨畑ダムで土砂を採取していた同社の出資企業、ニッケイ工業が投棄し、令和元年に山梨県の指導で撤去された。

 川勝知事は「有害物質がサクラエビの稚魚だけでなく、さまざまな生物に影響を与えていると見るのが当然」とした。知事は当初、雨畑ダムに堆積した土砂による川の濁りが餌のプランクトンの生育を阻害しているとの見方を示していた。

 一方の長崎知事は「報道が事実なら大変由々しき問題だが、まず事実関係を確認するためしっかりとした調査を実施する」と語った。

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