みずほ銀行が全国で展開するATM(現金自動預払機)で28日、出金などができなくなる障害が起きた。定期預金システムの更新作業が原因で、一時は全国で5千台を超えるみずほ銀ATMのうち過半数が停止。インターネットバンキングでも障害が起きた。みずほ銀は同日夜、ATM拠点を作業員が巡回して復旧させると公表。3月1日午前7時までの完全復旧を目指し、作業を急いだ。
みずほ銀のATMでは28日、利用者が操作時に入れたキャッシュカードや通帳が戻らず、足止めされたとの報告が多発。障害は午前中から起きていたとみられる。午後7時40分時点でATM5395台のうち2956台が停止。インターネットバンキングでも一部取引ができなくなった。
みずほ銀はATMと併設する通帳繰越機でも一時的にサービスを停止。ホームページ上で、「ご不便、ご迷惑をお掛けしておりますことを、深くおわび申しあげます」と謝罪した。
みずほ銀はATMに取り込まれたカードや通帳は後日返却すると説明。急ぎの現金引き出しにはイオン銀行、セブン銀行、ローソン銀行などの提携先ATMを使うよう求めた。この際の手数料はみずほ銀が負担するとした。
みずほフィナンシャルグループでは過去に大規模なシステム障害があった。平成14年4月には、傘下銀行を当時のみずほ銀行、みずほコーポレート銀行に再編した際にATMでトラブルが起きたほか、口座引き落としなど約250万件の処理が遅延。23年3月にもATMや窓口取引が一時止まり、100万件超の振り込みが遅れた。