【ニューヨーク=上塚真由】米東部ニューヨーク州のクオモ知事は11日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染が再拡大しているとして、ニューヨーク市内のレストランの店内飲食を14日から再び禁止すると発表した。9月末に客数を25%に制限した上で営業を認めていたが、2カ月半で規制強化に転じた。
ニューヨーク市の発表によると、10日の新規入院者数は205人で、新規感染者数は2559人。7日間平均の検査陽性率は5・35%となり、8~9月は1%以下に抑えていたが、11月から急上昇した。
屋外での営業は今後も認められるが、気温が低下する中で客足が鈍るのは避けられない。米メディアによると、コロナ禍で市内のレストランは1000店舗以上がすでに倒産。ニューヨーク州のレストラン協会は、今回の措置により「何千人もの従業員が解雇されるだろう」と予測し、さらなる打撃となりそうだ。
クオモ氏によると、州全体で4万6000人を対象に9~11月に実施した感染経路の追跡調査では、感染原因のトップが「家庭や地域の集まり」で約73%。「レストランとバー」は5番目に多い約1・4%だったが、今後、市内の医療機関が逼迫(ひっぱく)する恐れがあり、規制強化に踏み切った。