今年4月から携帯電話事業に本格参入している楽天が、データ通信量3~5ギガバイトで現行プランの半値となる千円台も視野に、低容量・低価格の新プラン創設を検討していることが4日、分かった。3日に20ギガバイトを2980円で提供する新料金プランを発表したNTTドコモへの対抗措置とみられる。同社が展開する格安スマートフォンの利用者向けにアンケートを開始しており、プラン創設の可否を含め詳細を今後詰める見通し。
アンケートでは、同社の格安スマホから、主力サービスに移る条件について質問。現状の月額2980円で自社の通信エリアではデータ無制限というプラン以外に、格安スマホと同水準、主力サービスの半額程度で3~5ギガバイト程度のプランなどの選択肢を提示して、利用者の意向を聞いている。
ほかにもデータ通信量が3ギガバイトや5ギガバイトのプランが提供されると想定したときの妥当な料金を具体的に尋ねるなど、一定の原案を基に、ユーザーの反応を確かめるような設問になっている。
楽天は参入前の今年3月に「大手の半額以下」との触れ込みで料金プランを発表。プラン数も1つに絞り分かりやすさを強調してきた。しかし、通信エリアの狭さなどがネックとなり、契約者は伸び悩んでいる。
基地局整備を急ぎ、通信品質を向上させることで契約を伸ばす考えだったが、ドコモが同価格の新プランを発表したことで、関係者の間では楽天が窮地に立たされたとみる向きが強まっている。楽天はアンケートについて「お客さまのサービス向上のために行った」と述べている。