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まるで近未来SF…手に取った商品をAIが認識 無人決済店のココがスゴイ! (2/2ページ)

SankeiBiz編集部

コロナ禍での感染防止対策としても注目

 スタートアップ企業を応援している「JR東日本スタートアップ」と、システムコンサルティング会社の「サインポスト」が合弁で設立したタッチ・トゥー・ゴーは、JR山手線高輪ゲートウェイ駅開業後の今年3月23日、AIによる無人決済のコンビニ「TOUCH TO GO」を開店。キノクニヤスットはタッチ・トゥー・ゴーが開発した無人決済システムの外部導入第1号店となった。

 阿久津社長は「副産物的な影響ではありますが、非対面決済なのでコロナ禍で安全に買い物ができ、また従業員を感染から守ることにもつながるとして、多くの企業から問い合わせをいただいています」と明かす。レジを無人にすることで省人化、省力化を図るのが狙いだったが、昨今の情勢を踏まえ、店舗の従業員と買い物客の接触を避け、感染防止に寄与する技術としても期待が高まっているという。

 キノクニヤスットの坂井店長は「ちょうど今の情勢に合ったシステムで、コロナ禍でも非常に有効であることが分かりました。開店直後はもう少しドタバタするかと思いましたが、おかげさまで順調なスタートを切っています」と無人決済システムを評価する。

 商品の認識精度は90~95%と高いが、さらに精度を100%に近付けるため、AIが商品を混同しないように、商品と商品の間隔を少し空けて陳列するといった工夫もしている。キャッシュレスの店舗だが、決済時に「現金が使えない」と訴える買い物客もいるといい、坂井店長は「来年から現金も使えるように検討を進めています」と語った。

 キノクニヤスットに導入された最新のAI決済技術。全国的な普及にはさらなるコストダウンや、保守メンテナンスなどの拠点整備といった課題も残っているが、人手不足解消の切り札としてだけでなく、コロナ禍での感染防止対策としても、大きな期待が寄せられている。

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