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カラオケ「ビッグエコー」 加熱式たばこルームを拡大 全店導入目標

 カラオケ機器・施設大手の第一興商が、全国約500カ所に展開する店舗「ビッグエコー」で加熱式たばこを利用しながらカラオケなどが楽しめるスペースの拡大を進めている。

 4月の改正健康増進法の全面施行で飲食店やカラオケ店、パチンコホールなどは原則屋内禁煙となったが、加熱式たばこについては専用喫煙フロアの設置が可能となった。

 ビッグエコーは「加熱式たばこ専用喫煙スペース/フロア」を現在36店に導入しているが、第一興商では、顧客のニーズを踏まえて導入店舗を年内にも70~80店、来年には100店以上に増やす予定で、今後、施設要件を満たす全店舗への順次導入を目指す。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言や営業自粛の影響で、専用スペースなどの経営効果の詳細な分析は難しい状況だ。

 しかし、「最近は顧客が戻り始める中で、加熱式たばこ専用ルームが好調。禁煙ルームよりも多人数での利用が多く、売り上げの伸びも大きい」(第一興商店舗事業推進部店舗企画課兼営業推進課の川崎敏史課長)という。同社ではカラオケルームをテレワークスペースとして利用するプランも提供しており、加熱式たばこ専用ルームは「仕事の合間に一服できる」(同)と、テレワーク向けにも好評のようだ。

 コロナ禍の影響もあり、フィリップモリスジャパン(PMJ、東京都千代田区)が6月に実施した改正健康増進法全面施行に関する意識調査によると、飲食店の原則全面禁煙化などを実感していない人が7割に上り、「加熱式たばこ専用スペースでは喫煙しながらの飲食が可能」という新ルールを知っていた人は4割以下にとどまった。一方で、加熱式たばこ専用スペースの設置については「6割以上の非喫煙者も好意的にとらえていた」(PMJ関係者)。

 屋内喫煙ルールの変更に伴う客離れを心配している飲食店やカラオケ店などは多く、今後、煙の出ない加熱式たばこの専用スペースが注目されそうだ。

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