広報エキスパート

キリンホールディングス 誠実さと熱意を持つ人材を育成 (1/2ページ)

 キリンホールディングス 執行役員コーポレート コミュニケーション部長・堀伸彦氏に聞く

 --「働きがい」改革がスタートしました

 キリングループは7月から、国内のグループ社員約2万人を対象に、働き方のみならず、仕事を見直して一人一人の「働きがい」の実感を目指す「『働きがい』改革 KIRIN Work Style 3.0」をスタートしました。新型コロナウイルスによるさまざまな環境変化を“機会”と捉え、仕事の意義、目的を確認しながら、仕事そのものの継続的な見直しに社員一人一人が取り組み、「加速すること」「変革すること」「やめること」「縮小すること」を明確にし、仕事への意欲や達成感を高めることで働きがいにつなげていきたいと思っています。

 --昨年、2027年に向けた長期経営構想を発表しました

 長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027(KV2027)」は、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業になる」ことを目指しています。不透明、不確実な時代の今、しっかりした「軸」をもって経営にあたることが重要で、その「軸」となるのが13年から取り組んできたCSV経営です。社会の課題を解決し、長期的視点から利益を生むことにより持続的な企業価値向上を追求していきます。

 --その指針となるのが「CSVパーパス」です

 キリングループは、渋沢栄一氏が前身のジャパン・ブルワリー創立に参画したころから、事業を通じて社会課題に向き合ってきました。今後とも、アルコール関連問題の解決に取り組み、次世代にお酒の文化を継承していく「酒類メーカーとしての責任」を果たし、そのうえで事業と関係が深い「健康」「地域社会・コミュニティー」「環境」という3つの社会課題の解決に取り組むことで新しいイノベーションを生み出していきます。

 --プラズマ乳酸菌を使用した「iMUSE (イミューズ)」ブランドが好調です

 KV2027の実現に向けて、既存事業の「食領域」(酒類・飲料事業)と「医領域」(医薬事業)の中間領域にあたる「ヘルスサイエンス領域」を立ち上げ、幅広い取り組みを始めています。その一つ、「キリンiMUSEレモンと乳酸菌」「キリンiMUSE水」「キリンまもるチカラのサプリ」などのプラズマ乳酸菌飲料が好調で、20年上半期の売上高が前年比約2倍と過去最高を記録しました。お客さまの体調管理に対する意識の高まりや、乳酸菌を飲料、サプリメントなどさまざまな食品を通じて積極的に摂取したいという人が増えていることなどが要因です。8月7日にはプラズマ乳酸菌を使用したキリングループの5商品が、機能性表示食品制度を利用した「健康な人の免疫機能維持」に関する表示で、消費者庁に届け出受理されました。免疫機能で初めての受理で、今後のさらなる市場拡大が期待されます。

 --コーポレートコミュニケーション部(CC部)の体制は

 CC部は、IR室、報道、オウンドメディア、企画、工場見学の各チーム、お客様相談室から成り、メンバーは約80人。このうち約40人がお客様相談室の担当で、キリンビール、メルシャン、キリンビバレッジの相談窓口として年間約10万件の対応を行っています。

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