インターネット上の違法・有害情報の通報を受ける「インターネット・ホットラインセンター」(IHC)は21日、自殺に誘ったり呼び掛けたりするネットの書き込みに関する通報が昨年1年間に2629件(前年比47件増)あったと発表した。うち2560件について接続業者やサイト管理者に依頼し、1758件(68・7%)が削除されたという。
ネット上の自殺誘引は、平成29年に神奈川県座間市で9人の遺体が見つかった事件で、白石隆浩被告(29)=強盗強制性交殺人罪などで起訴=が、会員制交流サイト(SNS)に自殺願望を書き込んだ被害女性に次々と連絡していたことが判明し社会問題となった。警察庁は30年、民間団体などにサイバーパトロールを委託、自殺を誘引する情報はIHCに通報する仕組みを構築した。