ジェイフロンティア社長・中村篤弘さんに聞く
--調剤薬局最大手のアインホールディングスから医薬品電子商取引(EC)事業を買収した
「当社は医薬品、化粧品のメーカーでもあり、既に自社製品のECサイト『薬の健康日本堂』を運営していた。今回買収したのは第2類医薬品に該当する漢方薬などのEC事業。サイトの名称はJFD(ジェイフロンティアドラッグストア)と改称した。それぞれのサイトに固定客が多く、一本化には時間をかけたい。医薬品のECは将来的に有望と考えている」
--医薬品は対面販売のイメージが強い
「2014年の薬事法および薬剤師法の一部改正などで、一般用医薬品(OTC)のネット販売が認められるようになった。もちろん処方箋が必要な医療用など対面販売が不可欠なものも多いが、ネット利用の販売方法は徐々に広がっていくとみている。当社では専用アプリから医薬品を注文、支払いも済ませた上で、東京・赤坂にある店舗で薬剤師の説明を受けて医薬品を受け取る「健康日本堂調剤薬局」を運営している。シップ薬や鎮痛剤、花粉症・鼻炎薬、漢方薬の一部など、医療機関でもらっている薬でも処方箋なしで購入できるものが7000種類もあり、外来診療から薬をもらうまで数時間はかかるところを、わずか数分で対応できる。保険外なので全額自己負担となるが、医者に行く時間がない人にはメリットは大きい」
--医薬品販売の新潮流だ
「国の医療費(18年度)のうち調剤費は約7兆5000億円。薬価改定で前年度より3%以上減少したとはいえ大きな市場規模で、全国約6万の調剤薬局が支えている。利用者の利便性向上などの視点から調剤報酬を含めさまざまな制度見直しが行われているが、将来的にネット販売に移行する領域が増えてくると考えている」
【プロフィル】中村篤弘
なかむら・あつひろ 桜美林大学卒、2002年4月クリエイトSD入社、広告代理店などを経て、10年6月ジェイフロンティア社長就任。神奈川県出身