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自然保護か経済か カジノを含む統合型リゾート誘致で揺れる北海道・苫小牧 (2/2ページ)

 塾を経営しているという同市の男性は「子供たちが高校、大学卒業後に離れていってしまう。仕事をつくることが大切だ」と誘致による雇用創出を訴えた。この男性が「こういう所へ来ると反対派の声が大きい。たまに賛成意見を大きい声で言う者も必要だ」と発言を締めくくると、会場から拍手が起きた。

 道知事、年内にも判断

 IRを整備した場合の経済効果について、道は平成29年の調査を基に訪問者が年最大約860万人などと試算。苫小牧青年会議所が9月に開いた勉強会では、進出に意欲を示す米国系IR運営事業者3社が投資額を数千億円などと説明した。

 経済効果への期待は大きく、誘致に向けた道内の動きが活発化している。道経済連合会など経済4団体は10月21日、早期の誘致表明を道に求める緊急共同宣言を発表。同28日には、苫小牧市議会が誘致推進の決議案を賛成多数で可決した。

 IR誘致をめぐっては、最大3カ所とされる立地区域の認定を目指し、大阪府・市や和歌山県、長崎県、横浜市が名乗りを上げている。北海道の鈴木直道知事は道民の意見集約などを経て是非を判断するとしており、年内にも示される判断に注目が集まっている。

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